バラ園は神代植物公園の「顔」とも言うべき、メインコーナー。
春と秋の年2回、「バラフェスタ」が開催され、約270種・5000株超の咲き誇るバラを鑑賞することができます。
今回訪れた際にはフェスタはすでに終わっていましたが、まだまだたくさんの花が競い合うように咲いていました。
このエリアのバラは、新たに誕生して間もない品種。
これから品評会に出品され、命名されるのだそうです。 つまり、まだ今は名もなき花なんですね。
ところでバラと言えば、左の花のように幾重にも花弁が重なったゴージャスな花だと思っていました。
ですが上の写真、5枚の花弁の花もバラなのだということを、初めて知りました。
バラ科の花ではサクラの花のように一重・5枚の花弁をもつというのが原則というか、一般的なようです。
しかし発生時から自然交配が進み、さらに古代から人の手によって品種改良されてきたバラは、二重(ダブル)・10枚どころか、一輪で100枚以上の花弁を持つものもあるそうです。
噴水に惹かれるように入っていきます。
ちなみに、こちらに植えられたバラは、すべて品種名を持ったバラばかり。
印象的だったものをいくつかご紹介します。
−Destiny−
フランスで1989年に生まれた品種。
ホワイトの地色と、縁にかけて濃くなっていピンクの微妙なグラデーションが美しい。
−Hanakago−
1972年、日本で発表されたバラ。
燃え上がる情念。
熱い慕情。
そんな赤だと思います。
−Diana,Princess of Wales−
1999年にアメリカで発表されました。
言うまでもなく、英国皇太子妃であった故ダイアナ妃の名を冠したバラです。
生前、慈善事業に取組続けたダイアナ妃を称え、苗木の売上の一部は、貧しい途上国を支援する「ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ記念基金」に寄付されます。
薄く黄色がかった花弁が、剣先に向うにしたがってピンクの色がのり、華やかさと可憐さに溢れたバラです。
−Peace−
1945年に発表された花だと聞けば、この花の誕生に第二次世界大戦が大きく関わっていることは容易に想像されます。
ナチスのフランス占領直前のこと、このバラの開発者はフランスから本国へ引き揚げるアメリカ総領事にこのバラを託しました。
それから3年後、このバラの大輪が発表されるその席上に、ベルリン陥落・ナチス降伏の重大ニュースが飛び込んできたのです。
やさしい黄色のボリュームある花弁が赤く縁どられ、上品さと豪華さを持ち合わせたバラです。
− Seikoh −
1975年、日本で発表されたバラ。
濃い黄色から、徐々に白っぽく変化していくのだそうです。
私が訪れたときはどの時点だったんでしょうか。
気品のある黄色と、葉の深い緑色のコントラストが美しい。
- Bule Bajou ―
1993年にドイツで発表されたバラ。
淡い紫色の花弁が上品で幻想的。
そして花弁の縁が剣先状にならずクルンと丸い形状がかわいらしい。
今回目にしたバラの中で、僕が最も気に入ったのはこの花です。
- 沈床式:
周囲より掘り下げられた花壇、さらに掘り下げられた噴水。 - シンメトリック:
見事なまでに左右対象の構図。
武蔵野の自然の面影を残すこの公園にあって、ここまで人工的な構成が採られているエリアは、このバラ園だけです。
噴水と、それを取り囲むバラ園を見下ろしながら、お茶を楽しむこともできます。
淹れたてのコーヒーや紅茶を出してくれる店があると、もっといいのですが。
バラ園の向こうに見える大きなガラス張りの建物は、ベゴニアの大温室です。
To be continued !
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